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革市通信KAWAICHI COLUMN

ちょっといいモノを毎日に2023年06月09日

年を重ねることが価値に繋がる
「父の日のギフト」に選ぶ本革アイテム

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スペシャリティストア出身の鎌倉泰子さんが、日本中から集めた本革製品の中から、バイヤー目線、ユーザー目線でレザーアイテムをご紹介します。

男性用のギフトアイテムの定番と言えば、お財布やパスケースなど、レザーのビジネスアイテムが挙げられますので、門出、区切りの季節でもある春にご新調されたかたも多いかも知れませんね。年齢を重ねて味わいと魅力を増していく本革は、人と同じ命ある「生き物」。使うかたの向き合い方に応えてくれる素材です。同じ牛革でも、月齢や加工方法で表情とエイジングは変わり、付き合い、使う私達を楽しませてくれる素材。感謝を伝える贈り物や記念日に選ぶアイテムにふさわしいのではないでしょうか。

6月の「父の日」を控えた今回の革市通信は、外出が気持ちのよい夏の始めのギフトとして、お出かけを意識したバッグなどをご紹介したいと思います。

モバイルと他にも何かを入れたい マチ無しのスマートなバッグ

日本革市のイベントで、昨年は「スマホポシェット」「小さめバッグ」は多く発表されました。同じく、モバイル専用の小さなバッグの他に、小さめのお財布や消毒液など、プラスαが収納できるものも、来場されたかたがたがお探しだったもののひとつです。

左側の淡いピンクベージュのものは、W25㎝×H18㎝。モバイルの高さが20㎝弱なので、手帳型カバーをつけていても余裕があります。外ポケットは立体的に作り、物を入れた時に自然に厚みとカーブがでるようなデザインです。更にもう一回り大きいものがよろしいかたには、少し正方形に近付いた形のものも。どちらもこの他にグレーもご用意しています。

レザーと一緒に年を重ねて

KAZINO lether worksのレザーアイテムは全て、柔らかさ、軽さ、適度な弾力がある鹿革を総手縫いで仕上げたもの。中でもこのショルダーバッグは、革の面積も大きく、トラ(血筋の跡)や場所によっての質感の違いなど、本革の個性が感じられます。使っていくうちにツヤやキズが豊かな表情として加わり、連れてお出かけするのが楽しみになるのではないでしょうか。

株式会社 KAZINO leather works

(メーカー:株式会社 KAZINO leather works

服のシルエットをくずさない「クラッチ」

まだこの季節は、お出かけの際、特に夜はお食事などに行かれる時にジャケットを着ることが多いですよね。斜めがけは便利だけれど、服のシルエットをきれいに保ち、おしゃれを楽しまれるかたはクラッチバッグもお好きかもしれません。

株式会社 猪瀬

(メーカー:株式会社 猪瀬

手に吸いつくような感触で人気の、Flathority(フラソリティ)を代表する素材でもある「ソフトキップ」を使い、華やかさもあるゴールドの箔押しロゴと、取り外しができる丸カンがポイント。来月、浴衣を着る時に合わせるのもきっと素敵ですよね。

フリーアドレスのワークスタイルを美しく

特定の場所に出勤はしても、自由にデスクや会議スペースを使ってお仕事をしたり、気分転換に公園やカフェに出かけてタブレットに向かうかたも今は珍しくないですよね。13インチ以下のPCやタブレットを入れるパソコンカバーと、A4のバインダーカバー。冷たいメタルなどの質感を、有機的で高級感のあるものに変えてくれます。染料とオイルを使い、手作業で仕上げたリーブスのオリジナル、「ゼナックレザー」を使用。控えめながら滑らかなツヤと独特のムラ感で、経年変化が楽しみになる本革です。ガラスに映る、これを小脇に抱えたお父様の姿を想像してみてください。かっこいいでしょ。

ギフトでもご心配なく 穴無しバックルのベルト

感染症の流行でワークスタイルが変わったり、行動制限が無くなり、より健康を意識した生活になったかたも...。簡単に言うと...要は「太ったり痩せたり!」をしているかたもいらっしゃるはず。その度に本革ベルトの穴をずらしたり元に戻したりしていると、穴が変形してしまうんですよね。

こちらの穴無しベルトは、本革がもつ伸縮性・耐摩擦性という特徴を最大限活かした「肉盛り」製法が特徴。高い技術と丁寧な縫製でふっくらと弾力のあるベルトに仕上がっています。オイルレザーの柔らかな雰囲気のツヤが上品で、ナチュラルな風合いのシュリンクレザーは肌理(キメ)が細かくしっとりとした触り心地です。バックルの裏でカットしてだいたいの長さを決めたあとは、バックルをスライドさせて微調整ができます。オン/オフで使っていただける3㎝幅です。

株式会社 三竹産業

(メーカー:株式会社 三竹産業

ブラックとブラウンの2色。特にブラウンはバックルが真鍮の色そのままなので、デニムやカーゴパンツのリラックススタイルにぴったりです。

「父の日」の「父」って、自分の「父親」だけではありませんよね。「この間お父さんになったばっかり!」というかたも、ご縁があって家族になれた、大切なかたの「お父様」もそうですし、「親父」もお父さん。...と考えると、プレゼントをあげたくなるかた、きっといらっしゃいますよね。長く使うことでよりその価値を感じられる本革製品は、本質を見極め、ルーツやストーリーを大事にするかたへの贈り物にお勧めです。

今回ご紹介したのは、「日本革市」Webサイトで扱うほんの一部。「ジャパンレザーアイテム」で是非日本の革製品の魅力をお楽しみください。「父の日」当日、私は「日本革市」のイベントで仙台三越におりますので、皆さまのギフト選びのお手伝いをさせていただければと思います。お会いできるのを楽しみにしております。

小学生だった頃、「母の日」は父母参観日で歌を歌ったり似顔絵を描いたりした記憶がぼんやーりあるのですが、「父の日」に何をしたか全く覚えていないんですけど!どうして?! 私の家は家族のイベントをあまりしない家庭だったこともあるのですが、ここまで覚えていないと罪の意識さえ感じます...。
父に革製品を贈ったのは一度だけ。定年までは、ダレスバッグやブリーフケース、束入れなどは母が選んでいて、全てスムースレザーの黒でした。退職後、姉と私が選んだ、ボランティア活動に通うのに使うパスケースを兼ねた名刺入れは、シンプルですが、ちょっと変わったエンボス加工を施したダークブラウンにしたのを覚えています。ちょっと親しみやすく、カジュアルな印象のものを選んだんですよね、今までと雰囲気が変わるものを、と思って。それから20年くらい経っていますが、久しぶりに見たら、コバもきれいだしステッチの糸もきれいだし、某ブランドのさすがの作りでした! クリーニングしてクリームを入れたらまだ10年くらい使えそう。本革ってすごいですね。(しみじみ...。)

それでは、また。
次回の革市通信は7/7(金) サマーアイテム特集です。

文/鎌倉泰子

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